稲フィル☆つうしんVol.18 
                              
平成28年1月17日発行


琵琶→ヴァイオリン~西洋文化への転身

 今から20年程前、中国の大連に住んでいたとき、琵琶を弾いていました。知人から先生を紹
介され、日本ではできない経験の1つとして多少の興味もあったので始めました。習っていた
のは日本へ帰国するまでの1年くらいです。演奏会等はありませんでしたが、週に1度、先生
が自宅にいらして、あちらの文化に触れていた…という感じです。

 ちなみに当時習っていた奏法は、日本の琵琶法師の絵図のようにバチをもって弾くのではな
く、5本指に爪をつけて弾くスタイルです。(数年前に日本でも話題になった「女子十二楽坊」
で検索してみてください)

 日本へ戻ってからは、さすがに琵琶を続けることが難しく、今度は西洋の文化へ転身するこ
とにしました。ヴァイオリンを選んだのは、弓を持つ楽器が未経験だったことと、自分の体型
に合っていると思ったからです。始めてからは、クライスラーの「美しきロスマリン」が弾け
るようになることを目標に掲げて練習に励みました。

 稲フィルへ入団したきっかけは、団員と共通の知人に紹介していただいたことです。ヴァイ
オリンをやっているのなら是非にとお誘いいただきました。入団して最初の演奏会ではシュー
マンの交響曲第3番「ライン」を演奏し、ものすごく緊張して手がふるえていたことを覚えてい
ます。

 また、これまでの演奏会で特に印象に残っているのは、「アルルの女」のメヌエットです。
ハープとフルートの演奏を間近で聞いたことがなかったので、その美しい音色に非常に感動し
ました。

 そして、稲フィルに入団してから数年がたった今年度は、もう1人の団員と一緒にヴァイオリ
ンのパートリーダーを務めることになりました。初めてこの役職についてみて、これまで大所
帯を取りまとめてこられた歴代のパートリーダーにリスペクトを覚えました。ご迷惑をおかけ
してしまったこともあったかと思いますが、今日まで支えて助けてくださったヴァイオリンの
皆様に感謝しています。

 今回の演奏会の曲は、難しいので不安もぬぐえませんが、新年初ということで、盛り上げて
いければと思います。
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